細長くて脚がたくさんある虫が家に入ってきたとき、ムカデかヤスデかで対応がまったく変わります。ムカデは咬みますが、ヤスデは咬みません。そしてヤスデには、やってはいけない駆除の方法があります。
結論:速く走るのがムカデ、触ると丸くなるのがヤスデです。ムカデに咬まれると痛みが1週間以上続くことがあり、脱力感や吐き気が出たときは医師の診断が必要です。ヤスデは人を咬みませんが、焼いたり熱湯をかけたりすると有害なガスを出します。
ムカデ・ヤスデの発生源を調べたい方へ。点検・見積もり無料(関東全域)
この記事の目次
見分け方は、動きと丸まるかどうか
脚の数を数えるのは現実的ではありません。動きで見るほうが確実です。森林総合研究所の資料には、区別の仕方がはっきり書かれています。
ヤスデはかみついたりしません
出典:森林総合研究所「多摩森林科学園ニュース No.52」www.ffpri.go.jp
同じ資料には、触るとくるっと体を丸めるのでムカデと区別できる、とも書かれています。逆にムカデは丸まらず、速く走って逃げます。
住宅で問題になるムカデの代表はトビズムカデで、体の大きさは60から150ミリメートル、体色は濃い青藍色です(奈良教育大学)。青森県以南に分布しています。
ムカデに咬まれたとき
痛みは強く、長く残ります。島根県の浜田保健所は症状をこう説明しています。
黒っぽいシミが1ヶ月以上残ることもあります
出典:島根県 浜田保健所「衛生害虫の駆除例」www.pref.shimane.lg.jp
同じページには、痛みがなくなるまで1週間以上かかることも書かれています。堺市の保健所は、抗ヒスタミン軟膏を塗ると比較的早く痛みがやわらぐとしたうえで、受診の目安を示しています。
必ず医師の診断を受けてください
出典:堺市 保健所生活衛生課「ムカデ」www.city.sakai.lg.jp
受診の目安は、全身の脱力感や発熱、めまい、どうき、吐き気といった症状が出たときです。学会誌には、咬まれた人のうち一部がアナフィラキシー症状に至ったという報告もあります。
ムカデは、餌を追って家に入る
なぜ家の中にいるのかというと、餌がいるからです。島根県の説明が分かりやすい書き方をしています。
ゴキブリや明かりに誘われて集まった昆虫を捕食
出典:島根県 浜田保健所「衛生害虫の駆除例」www.pref.shimane.lg.jp
つまり家の中に小さな虫がいると、それを食べにムカデが入ってきます。堺市の資料では、ゴキブリなどを捕食する有益な側面も持つと書かれており、退治する対象であると同時に生態系の一部でもあります。
好むのは湿気のある狭い暗所です。草むら、落ち葉の下、石垣のすき間、庭石やブロックの下、プランターの下などが身近な生息場所として挙げられています。
| 見る場所 | 何を減らすか |
|---|---|
| 庭の落ち葉 | 湿った隠れ場所 |
| ブロックの下 | 同じく隠れ場所 |
| プランター | 底の湿気 |
| 家まわりの廃材 | 撤去する |
| 屋内の小昆虫 | 餌そのもの |
逆に言えば、この5つを減らすだけでも遭遇の回数は変わります。薬剤より先に、湿気と餌を断つほうが土台になります。
ムカデの屋内への侵入経路を、すき間や換気口といった具体的な箇所まで特定して説明している公的資料は、2026年9月時点では見つけられませんでした。堺市と島根県はいずれも「屋内への侵入を防ぐ」という一般的な表現にとどまっています。
自治体が挙げている対策
薬剤の使い方まで書いている自治体があります。堺市は家のまわりに帯状に散布する方法を示しています。
幅5から10センチメートルの帯状に散布
出典:堺市 保健所生活衛生課「ムカデ」www.city.sakai.lg.jp
ただし島根県は、有効な防除策はなく侵入を防ぎきるのは難しいとしたうえで、環境を変えることが重要だと書いています。落ち葉の清掃、整理、除草で住みにくくするのが土台になります。
ヤスデは咬まないが、焼いてはいけない
ヤスデは人体に害を与える虫ではありません。葉山町はこう説明しています。
咬む刺すなどして人体に影響を与える虫ではありません
出典:葉山町 環境課「ヤンバルトサカヤスデ」www.town.hayama.lg.jp
問題は駆除のしかたです。焼いたり熱湯をかけたりすると、強い刺激で有害なガスを出します。宮崎県はガスの中身と症状まで書いています。
頭痛や下痢、吐き気といった症状
出典:宮崎県 自然環境課「ヤンバルトサカヤスデ」www.pref.miyazaki.lg.jp
長崎市も、焼却や熱湯は悪臭ガスを放出するので十分に注意するよう呼びかけています。屋内で見つけたら、掃いて外に出すか、掃除機で吸って袋ごと処分するのが安全です。
大量に出る理由もはっきりしています。西東京市は、土の含水量が多くなると上方に這い上がる習性があるため、雨の多い時期に大量発生すると説明しています。梅雨と秋の長雨のあとに増えるのはこのためです。
- 家のまわりの落ち葉と刈り草を片づける
- プランターや置き石の下の湿気を減らす
- 屋内の小さな虫を減らす(ムカデの餌を断つ)
- ヤスデは焼かない・熱湯をかけない
- 咬まれて全身症状が出たら受診する
よくある質問
Q. 賃貸です。駆除費用は誰が負担しますか。
建物の構造が原因なら修繕は貸主の義務が原則ですが、庭や敷地の環境が原因の場合は分かれます。まず管理会社へ連絡して状況を伝えてください。→ 駆除費用は誰が払う?賃貸・持ち家の負担区分
Q. ムカデはいつ出ますか。
堺市の資料には、冬を除くすべての季節で発生するとあります。産卵期は5月から8月です。
Q. ヤスデを掃除機で吸ってもいいですか。
吸ったあとは袋ごと密閉して処分してください。焼いたり熱湯をかけたりする方法は、ガスが出るため避けます。
Q. ムカデがいるのは家が汚いからですか。
餌になる小さな虫と、湿った隠れ場所があるかどうかで決まります。家の中の虫を減らすほうが効きます。→ ゴキブリの種類と出る理由
まとめ:動きで見分け、ヤスデは焼かない
速く走るのがムカデ、丸くなるのがヤスデです。ムカデの痛みは長く残り、全身症状が出たら受診してください。ヤスデは咬みませんが、焼くと有害なガスが出ます。どちらも湿った隠れ場所を減らすのが土台の対策です。
ムカデ・ヤスデの発生源と侵入口を調べたい方へ(関東全域対応)
運営:株式会社uloie「駆除太郎」/本記事は2026年9月時点の情報をもとにしています。

















